薬剤師の病棟業務進出

日本医療日本医療マネジメント学会兵庫支部学術集会が3月10日行われた。その中で京大大学院の柿原浩明教授(薬学研究科医薬産業政策学講座)は「薬剤師は、調剤するだけでなく病棟業務にも進出すべき」と述べた

この背景には、臨床能力の高い薬剤師を育てる目的で薬学部教育が4年制から6年制に変わったのだから、ながれとして臨床能力の高い薬剤師が活躍するのは、病棟業務になってくるとの意見である。

この講演では、薬剤師のかかわるべき病棟業務として

  • 持参薬の確認
  • 清潔操作が必要なミキシング
  • 服薬指導
  • 注射・点滴(現行は禁止されている)

を上げている。

興味深いのは、このときの医師の反応として、
「医学部ではあまり薬理学を学ばないので、病棟に専門的な知識を有する薬剤師がいてくれると助かる」「薬剤師が病棟で活躍することは歓迎」
という声が上がったことだろう。

現場の権力を持つ医師が賛同してくれるのであれ自ずと、今後の薬剤師の病棟業務での活躍は増えていくのではないだろうか。薬剤師の転職の選択肢としても、病棟業務が入ってくるだろう。また、病棟業務では調剤薬局でのスキルを超えた能力が必要になってくるため、今後は薬剤師の転職市場も、右肩上がりに足並みを揃えて給料が上がるのではなく、薬剤師の能力に応じた給料になってくることが予測されるため、平均年収は変わらないかもしれないが、スキルのある薬剤師とスキルのない薬剤師の年収格差が広がっていくのではないだろうか。今のうちにスキルアップができる病棟業務への転職も賢い方法のひとつである。